Bunkamura Production 2025
DISCOVER WORLD THEATRE vol.15リア王
NINAGAWA MEMORIAL
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- 公演日程
- 2025/10/9(木)~11/3(月・祝)
- 出演者
- 大竹しのぶ、宮沢りえ、成田 凌、生田絵梨花、鈴鹿央士、
西尾まり、大場泰正、松田慎也、和田琢磨、井上 尚、吉田久美、比嘉崇貴、青山達三、
横田栄司、安藤玉恵、勝村政信、山崎 一
<ミュージシャン>会田桃子(Vn.)、熊谷太輔(Perc.)、平井麻奈美(Vc.)
- スタッフ
- 作:ウィリアム・シェイクスピア
上演台本・演出:フィリップ・ブリーン
翻訳:木内宏昌 美術:マックス・ジョーンズ 照明:勝柴次朗 音楽:パディ・カニーン 音響:長野朋美
衣裳/アソシエイト・デザイナー:ルース・ホール ヘアメイク:佐藤裕子 擬闘:栗原直樹 美術助手:原田 愛
衣裳助手:桜井 麗 演出助手:菅田恵子 通訳:時田曜子(演出家)、伊藤美代子、大島万友美(美術家)、鈴木なお(音楽家) 舞台監督:幸光順平
制作助手:林 弥生 制作:小泉廉太郎、寺田真成美、山口沙葉 プロデューサー:川越ひかる
チーフ・プロデューサー:森田智子 エグゼクティブ・プロデューサー:加藤真規
- 会場
- THEATER MILANO-Za
- 主催/企画・製作
- Bunkamura
宮沢りえ:ゴネリル
生田絵梨花:コーディリア
西尾まり:オズワルド
松田慎也:コーンウォール伯爵
横田栄司:ケント伯爵
安藤玉恵:リーガン
勝村政信:道化
山崎 一:グロスター伯爵
シェイクスピアの4大悲劇をフィリップ・ブリーンが演出。
衣装は全て現代服であり、現代にも通ずるような舞台になっていると感じた。
舞台上のサイドに置かれた木製の椅子に音楽隊が座っており、不穏な音楽を奏でつつ舞台の一員として存在している。
舞台上には大きな額装が存在しているが、とあるシーンから絵が存在しなくなり、その額は奥行きのある空間を切り取るフレームとなる。
嵐のシーンでは実際に大雨が降り、惨めなリア王のメイクすら落としてボロボロになる。嵐のシーンでは、音楽隊はフレームの奥に配置され、水に濡れないように配慮されている。
リア王は大竹しのぶさん。女性ではあるが、リア王の老耄感に違和感はない。
コーディリアは生田絵梨花さん。可憐な輝きを放ち、コーディリアの清廉さ、愚直なまでの嘘のつけない素直さがピッタリだった。彼女が終盤に息を引き取って出てくるシーンでも、死に顔の美しさが際立ち、悲劇を彩る。リア王の無念さがよく伝わってきた。
エドマンドは成田凌さん。佇まいがスラっとしているので、狡猾で強かながらゴネリルとリーガンを弄ぶ色男という役はよく合っていた。一人芝居のシーンも多いが、発声がもう一つで舞台を掌握するパワーがあるともっと良くなると感じた。演劇は野田秀樹作の『パンドラの鐘』、根本宗子作品の『宝飾時計』に続いて3作品目。個人的にはぜひ演劇にどんどん挑戦して欲しいと思っている。
エドガーは鈴鹿央士さん。可愛いイメージだったが、身体はムキムキで驚いた。こちらもまだ発声が今ひとつだったが、真っ直ぐで正統な後継者という雰囲気がエドガーによく合っていた。
宮沢りえさんのゴネリルはとにかく立ち姿が美しく、全てのコーディネートがよくお似合いだった。
