Vamp Bamboo Burn 東京公演終了

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8/17から始まったVBB東京公演が9/18を持って終了致しました。

約1ヶ月の全37公演。長丁場、本当にお疲れさまでした!

 

長らく新感線公演を見させてもらってましたが、千秋楽公演に入るのは初めてでした。(やはり競争率が高い・・)その為初めて煎餅撒きを体験したわけですが、本当に楽しく、素晴らしい思い出となりました。

VBBの曲を演奏するのかな?と思いきや、せっかくならVBBでやってない曲を、ということで、まさかの斗真が17歳の頃に出演した「スサノオ」から「鋼の軍団」が演奏されました。

私は残念ながら幼かったものですからスサノオを生で見てませんので、伝え聞くカゼヨミの可愛さ、斗真が演劇に目覚めたきっかけであるという事くらいの認識でありました。しかし、バックのスクリーンに17歳の頃のカゼヨミの姿(しかもご丁寧に左右の写真が公演中の写真と、パンフレット用の写真で違った)と共に、生田斗真17歳という文字が記載されていて、改めて並々ならぬ劇団☆新感線からの愛情を感じてしまいました。

斗真くんはもう何回言ったかわからないほど、新感線との出会い、どうして芝居の世界でやって行こうと思ったかを語っていますが、その思いは一方通行じゃなくて相思相愛で。新感線も斗真の成長をずっと追いかけてきましたし、パンフレットでいのうえひでのりさんが語っている通り、10年ごしの、機が熟した事による念願の公演だったと言う事がひしひしと伝わる演出でした。17歳の卵だった彼が、一人の立派な座長として今舞台に立っている事が、劇団としてとても誇らしい事なんだという事。奇しくもその2公演が同じ赤坂ACTシアターであった事から、改めてこの公演は生田斗真凱旋公演だったんだ、という事を実感しました。

スサノオ、CRB、VBBを全て観劇されてる方の喜びはひとしおでしょうね。自分も今回その一端を見る事が出来て、本当に幸せな空間だったと今思います。

なにより鋼の軍団を歌う嬉しそうな事と言ったら!さながら自分のステージのように、観客を鼓舞して、一緒にジャンプして、シャウトして。そしてその間には一人一人の目を見て感謝を伝えながらお煎餅を配り。あのカーテンコールは、斗真くんの優しさ、誠実さ、熱さ、情熱、愛情、ステージングと沢山の魅力が詰まった姿だったなぁと思います。

あの日の事を思い出すと本当に胸が熱くなります。

 

思えば、 VBBが始まる前は自分は東京は3公演しかチケットを持っていませんでした。外れてしまったり思わぬ日が当たったりして、8月公演が手持ちになかったのです。しかし幸運にも8月の早めに公演を見ることが出来たのですが、その後VBB禁断症状が日に日に強くなり(公演の内容にかけて”劣化”と称していました)、気が付けば毎週赤坂に通っていました。

これは斗真ファンにとって魅力が詰まったものであったと言う事も勿論ですが、偏にVBBという公演が楽しくて、面白いものであったことが理由だと思います。3時間半という決して短くない時間でしたが、見れば見る程体感時間がとても早くなって行ったのが不思議でした。何回えーもう休憩!?と思った事か…

全てのキャラクターや最初は存じ上げてなかった客演の方などがどんどん愛しくなっていき、VBB公演が大好きになっておりました。(ストーリーについてのアレコレはもうこれだけ見たらなんも気にならなくなりました(笑))

1ヶ月間、本当に幸せな時間でした。毎日公演のレポを楽しんだり、劣化症状に皆さんと苦しんだり(笑)、脳内VBBして日々を乗り切ったり。公演を心待ちに頑張ったり。通える劇場がある事の幸せを噛み締めてました。

色々まだ語りたい事はありますが、富山、大阪とまだまだ公演は続きますし、まだ自分も入る予定があるので、今回はこの辺で。終わったら改めてそれぞれへの愛を書きたいです。

 

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お煎餅。大切にしよう。

 Vamp Bamboo Burn〜ヴァン・バン・バーン〜

行ってきましたVBB!

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ネタバレばんばんする感想なので、まだ観てない人はご注意を!

2016年劇団☆新感線夏秋興行
SHINKANSEN☆RX
『Vamp Bamboo Burn〜ヴァン・バン・バーン〜』

[作]
宮藤官九郎

[演出]
いのうえひでのり

[出演]
生田斗真
小池栄子 中村倫也 神山智洋(ジャニーズWEST)
橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと
篠井英介
ほか

10年ぶりの新感線の主演。
グリース以来8年ぶりの歌あり、踊りありの舞台です。
しかも脚本はクドカン
とにかく期待値MAXで待っていました。

新感線はコンスタントに観劇していて、本流はいままで吉原御免状から11作品ほど見てます。いのうえさんの派生作品も含めるともっとかな。
吉原御免状からだったら、CRBの方が後じゃん!しかし、その時私はまだ興味がなかったのでスルーしてしまったんです。ああ、あの頃に戻って自分に喝を入れたい!!なので本当に待ちに待った念願の舞台でした。

まず、斗真の役どころですが、
平安時代に全てに恵まれてるけど、なんかトゥーマッチな男、藤志櫻です。かぐや姫に恋して求愛を続けますが、かぐや姫は藤志櫻の家来の蛍太郎を選び恋敗れた後に、ヴァンパイアとして生きていくことに。そのまま生きながらえて2016年の現代ではかぐや姫の生まれ変わりを探しながらヴィジュアル系のボーカリストTOSHIROとして活躍しているという役柄。役柄説明するだけでむちゃくちゃ長いぞ!!

いや〜もうね!
とにかく最初の平安時代からアイドルばりの歌とダンス披露して度肝抜かれましたよ!
冒頭からあまりのソロでの歌の多さに、
「え、こんなに斗真ファンにサービスして舞台としての総合性大丈夫?」っていらん心配してしまうくらいですからね!!(ファンはいつだって心配性)いやもう大歓喜。大感激。新感線様には足を向けて寝れません、本当に。

平安時代の藤志櫻の底抜けのアホっぽさは、クドカンらしい斗真へのトゥーマッチ強要笑。
アホすぎて可愛いってやつ。この時は黒髪短髪ヘア。

そこからなんやかんやでヴァンパイアになってしまい、現代のTOSHIROになります。銀髪長髪のヴィジュアル系ボーカリストへ。服装はいかにもヴィジュアル系な黒っぽい服装。化粧が濃いけど、ほんとにかっこいいです。ステージ衣装もむちゃくちゃ派手なのに着こなしてる不思議。個人的に黒サルエル?スタイルのちょっとだけ出てる生足ばっか見てたよ。

基本的にはボケなんだけどツッコミ。アクの強い周りのキャラに振り回されるイケメンっていう、お得意な感じですね。
クドカンさんはやっぱりこういう斗真が好きなんだな〜。

バンドボーカルらしく持ち歌を何曲も歌います。生演奏だからすごく良いんですよね。斗真の歌もとにかく安定してて、あまり心配する事ないです。グリースの時は高音やハーモニーが大切だったりしたけど、今回は無理な音域はないし、とにかく合ってるように思います。

最後には殺陣も見る事が出来ます。
殺陣もなんだかんだ舞台でやるの久々ですよね…。すごく良かった。もっと長く立ち回りを見たい。
やっぱりいのうえさんが言うように、一回本流の公演で殺陣をしないとですね。いのうえ歌舞伎とか。



作品は本当にもうやりたい放題で笑。
全てがトゥーマッチで面白すぎます笑。
劇中にフェスが出てきますが、ほんとそのままの感じでこの劇ではヴィジュアル風、ももクロ風、BIGIN風、サンボマスター風、演歌風、と最高潮にジャンルごった煮。こんなカオスなフェス、なかなかない笑。

歌がどれも面白くて、頭に残るんですよね〜。本当に音源発売してほしい!!でもVBBのバンドの曲は面白いのにカッコいいんですよね。ほんと。実際いたら追っかけしちゃう笑

そしてくだらないネタが多すぎてただ、笑えます。
小ネタがとにかく面白いです。WSパロディ、CMパロディ、ananパロディなどなど…
フェスを疑似体験出来るのも楽しいー!周りのフェスに参加してる人ダンサーの格好があるあるすぎてツボです。笑
特に私のお気に入りキャラは橋本じゅんさん演じるテルさん。沖縄弁がうますぎ!w
あと徳永さん。歌とモノマネが上手すぎる!



主軸のストーリーについては、個人的にちょっと思うこともあるので正直に書きます。あくまで個人的なので…!
登場人物が多すぎて途中ダレるのが非常に気になる〜〜。めっちゃ勿体ない!!そのせいで肝心の主要人物が少し薄くなってしまってるかな〜と…。やりたいことてんこもりなのはすごいわかるんですけどね。
一番見てアレっと思ったのは恋敵であるはずの蛍太郎がさっぱりメインストーリーに絡まないので、ライバル役になれないんですよね。あくまでコメディリリーフの可愛いマスコット的キャラの位置付けだったので、肩透かし気味。

ライバルと言う意味で劇中で重要だったのは中村倫也さん演じる竹井京次郎。しかしちょっと特殊な役なので立ち位置が難しい。ライバルと言うか、ヒロインでもあるし。かぐや姫だったというのは色々な面で面白かったです。(主に女装。綺麗すぎて最初気付かなかったよ!)しかし、小池栄子さん中村倫也さんと三つ巴で、三角関係みたいになったりすると、それぞれのパワーバランスが対等になってより面白かったかなーとも思ってしまったり…。やっぱり小池栄子さんと中村倫也さんが素晴らしかったからね〜。3人が演技でバチバチやり合うのがもっと見てみたかったかな〜。もう少し終盤は切り替えてよりダークなトーンで描いてもこの3人さんなら魅力的になっただろうなって思ったり。個人的な好みね!

途中で挟まれる平安時代かぐや姫の最期のシーンでの悲恋感は新感線らしい感じで良かった!笑える舞台の中でも随一のせつないシーン。
しかし終盤の殺り合うシーンでは、確かに一回目に殺したのは藤志櫻だけど、二回目に殺したのは自分(エイリアン)じゃない?みたいな。もはや恨みがどの方向なのかと。藤志櫻もかぐや姫をどうしたかったのか?少しぱっと見では解りづらい最後の対峙シーンだったかな。ただ、愛と憎しみは紙一重であるという2人の姿、特にラストシーンはかっこいい物に仕上がってたなぁ。刀を構える姿が両者カッコよすぎた。

あと、篠井さんとか高田聖子さんの使い方もちょっと勿体ない感じ。やっぱキャラクターが多すぎるからかなぁ。

まぁ、ちょっとそういった思いはありつつも、
勢いでぶっとばしてくれる爆笑必至の劇なので、とにかく楽しくて、興奮がなかなか収まらない中毒性のある舞台である事は間違いないです!とにかく斗真を美しく、かっこよくして下さってます。斗真の色々な魅力がこれでもかと詰まってますから、必見です。私は早く次を見たくてたまりません。早くトーシロー様に会いたい!!
10年ぶりに呼んで下さって、新感線には改めて感謝しかないです。斗真も本当に楽しそうで見てて幸せになります。また一つターニングポイントできましたね〜〜

ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン

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@シアターコクーン 

 [作・演出]松尾スズキ
[出演]阿部サダヲ / 岡田将生 / 皆川猿時 / 池津祥子 / 宍戸美和公 / 村杉蝉之介 / 顔田顔彦 / 近藤公園 / 平岩紙 / 岩井秀人 / 阿部翔平 / 井上尚 / 伊藤ヨタロウ / 松尾スズキ / 吹越満 / 寺島しのぶ
[演奏]綾音

 

 

劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎≪黒≫BLACK 「乱鶯」

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 @新橋演舞場

 

作:倉持 裕
演出:いのうえひでのり

出演:
古田新太
稲森いずみ大東駿介、清水くるみ
橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと
山本 亨、大谷亮介

 

 グラスホッパー

原作は出版当時に読んでいましたが、10年くらい前と言う事もあり、すっかり記憶が抜け落ちていて、まっさらな気持ちで見る事が出来ました。続編というマリアビートルは読んでいないのですが、マリアビートルの方が面白いらしいですし、鈴木ちょろっと出ているらしいのでマリアビートルもいずれ作品化されたら見たいですね。

巻き込まれ型エンターテインメントを自負するこの作品。
確かにメインの3ピースは、3人とも寺原親子を中心に集まって来たピースであり、3人とも渦に巻き込まれて行くわけですね。そこに観客も加わり、4者が社会の悪意だとか凶暴さに巻き込まれて行って、先がどうなるのか飽きさせない展開になってると思います。バラバラの3ピースが最終地点で一緒になる訳ですが、鯨と蝉は飛び入り扱いなんですよね。なので、あくまでもメインストリームからは外れた存在であるという。ただ、ちょっと残念だったのは鯨と蝉はピースが合致してたんですが鈴木とはあくまですれ違いだった事ですかね。

この映画に関しては、斗真の映画だからどうこうという前に一つの映画としての自分としての評価は、「終わり方がイマイチ」というのと、「巻き込まれ型というわりには緊迫感に欠ける」という感想があったりしまして、、ひとまず自分の好きな点から。

個人的に好きな点
・鈴木の路上営業シーン。ここが一番鈴木の喋り方が気持ち悪くて好き。ここがクランクインだという事ですから、一番こういうイメージで行こうというのが具現化しているのかな。
・鈴木がファミレスで寝ちゃってるシーンでぐるりとカメラが回転すると比与子がいるシーン。絶対クスっとしちゃう。
・蝉と岩西の絡みは微笑ましい。不器用な男2人の相棒感が出ているので、最後に岩西を思い出しながら戦っている蝉の方が鯨に比べて救いがあるなと感じられる。
・蝉の足メインのアクション。上背がない分、足技が映える気がする。良かった。
・鈴木と百合子さんの微笑ましいシーン全般がほっとさせてくれます。ダサい鈴木が愛しい。
・槿との2ショットでの会話シーン。吉岡さんの不気味な存在感がかなり効果的。特に無音の中で槿がトノサマバッタの群生相の説明をシーンをしている姿はただただ異質感しか感じず面白いシーンになってるなと。
・チビタツこと小林喜日くんとサッカーシーン。これはもう解る人だけ浸りましょう。


個人的な不満点
アンダーグラウンド組織を見せすぎて、種明かしのインパクトがない。メッシュの女を意図的に何回も見せ過ぎて何かあるなとわかりすぎてしまう
鈴木を補助しようと見守っている男メンバーも一般人から浮きすぎてて目立ちすぎててやっぱり何かあるなと思わせぶり。正直ちょっとクドかった。メッシュの女は最後だけ出て来たらかなりインパクトあったのに、鈴木が嬲られるシーンでも延々抜かれてて緊迫感ゼロ。鈴木助かるじゃんってわかっちゃう。絶体絶命感がなんか足りないんですよ。メッシュの女を見せずに鯨が登場して、最後の最後にメッシュの女登場して殺すという方がインパクトあったと思う。

・敵対組織をわかりやすすぎるほど見せているのに、また最後に延々と観覧車の中で種明かしを聞かせられる
個人的にはものすごい蛇足感を感じました。いや、そんな一から説明しなくてもわかるってっていう。そのくせ肝心の子供がなんであのスクランブル交差点にいて何の役割を担っていたのかが不明。指輪を返して一瞬大団円的な感じを装ってますが、事件発生が 10/31、夏の2日間が 8/5.6でその一年後が観覧車なので冷静に考えると約2年経ってるわけですね、もうちょっと早く返せただろうと思う訳ですよ。冷凍食品食べるのも、さすがに1年後って遅すぎてお腹壊しちゃわないかと余計な心配しちゃうわけですよ。鈴木が立ち直るのに1年必要だったのかもしれないけど、最後の最後に余計な事考えさせられちゃって気になってしまう。せめて半年後でどうか。

・最後の最後にピエロ姿
映画として成立してれば主役のファンとしてそれで良いんですけどね。良いシーンでピエロ姿なので、ピエロの必然性がそこまであるのかどうかっていうところに意識が行ってしまいました。

・もらった結婚指輪をすぐケーキに入れて焼く
百合子のちょっとズレてる感を表しているみたいですが、こんな女やだ・・・

グロは脳男に比べたら可愛いもんですね、しかし虫注意な映画にはなってます。正直初めて見たときは、グラスホッパーの群舞やアップ、Gが2回も登場にウっとなり。まさか2015年の映画作品どっちにもGがでるなんて思ってなかったよね!(笑)

斗真について。
今回自身の持つ格好よさは捨ててあくまで普通の男を演じた訳ですが、これはきちんと成立していたなと思いました。普通を頑張って演じてるけど結局格好いいよね、とはなっていなかったかなと。瀧本監督から白飯のような存在でいてくれと言われたようですが、きちんと白飯としての役割は果たしていましたね。鈴木以外はアンダーグラウンドな世界に身を置く存在なので、鈴木が出てくるとほっとしてしまうんですよね。鈴木はあくまで一般市民なので復讐を考えてはいるものの銃は奪う度胸はないし、どこかへ逃げる勇気もなく、策があるわけでもない。愚直なまでの存在である事で、観客としてはその無力さをどこか自分に置き換えられつつ、鈴木の味方に素直になれたのではないかなと思います。

冴えない演技も多少オーバーな面はありつつも、自然な冴えなさが出てましたね。特に自分がすごいなと思ったのは、立ち振る舞いや仕草や喋り方からだけじゃないダサさを滲みださせていたのが結構驚きでした。なんだろう、百合子との2ショットの写真とか、百合子を後ろから抱きしめるところとか、いっぱい口に含んで食べてるところとか、絶妙にダサいんですよね。
そんなダサくて幸せいっぱいな過去の鈴木と現在の冴えないけれど慣れない復讐をしようとしている鈴木の対比が絶妙に演じられていたなと。

以下、インタビューメモ。

瀧本監督
「『脳男』ではすごく振り切れた役柄だったので、今回は「普通の男」としての斗真を撮りたいと思ったんです。」
生田「鈴木は「普通の男」で運動が得意なわけではないので、そこはかなり意識しました。ただあまり極端にやると「そういうふうに見せたいのね」と思われるので、そのさじ加減が難しかったです。」
瀧本「今回はあえて力を抜いてもらった。いわば引き算の演技ですね。」
生田「比与子が置いていった拳銃を見ているとき、監督から「殺し屋の目になってるよ」と注意されましたね」
野生時代 2015.11)

生田「今回、瀧本監督からは、息の芝居がテーマだと言われたんです。走っている時や、電話している時、息で感情を伝えるというのがテーマでした。」
キネマ旬報NEXT 2015 vol.09 No.1700)

生田「走り方とか姿勢は難しかったです。走ること自体がそんなにない人だから足がもつれてコケそうになるかもとか、走り慣れてないと手が先に前に出ちゃったりするのかなとか。鈴木に成り切ってあのような走り方になったというよりは、嫌らしいけど、ある程度そういうのを入れてました」

とはいえ、周りの人物が濃い分、存在感が薄くならないかという懸念は?「印象に残すことが仕事じゃないので、気にしませんでした」
「今回はずっと意図的に曇らせていました。鈴木の性格ということではなく、そんなところにも気が付かないほど混乱しているという。メガネが奇麗だとおかしいんじゃないかと、たびたび指紋をつけるようにしました。」
TVfan cross vol.16