ウロボロス 9話

あと1話を残すのみとなったウロボロス。ついに3/14でオールアップを迎えられました。オールアップの瞬間はやはり涙してしまった座長生田さん。泣くよね、そりゃ泣くよ。自ら熱望して出来た作品ですもの。文字通り全身全霊をかけてやってきた事が画面を通して、色々な媒体を通して伝わってきました。5年前くらいから考えていたという事だけど、今だからこそ出来た役だったとも思います。斗真も、5年前だったら出来ていなかった事が絶対あると思うんですよ、身体の作り込みとか、アクションとか、演技に対する取り組み方とか5年前と今ではかなり違うように思うんです。昔から真摯にまっすぐ役に向かい合ってきたけど、アプローチが色々多面的に出来るようになってきた今だからこそ、この「龍崎イクオ」という役が出来たと思います。自らこの役を「やりたい」と言った斗真は、自己プロデュース力高いな、と真面目に思います。自分の魅力を最大限生かせる役が何か、自分でわかってるんだな。イクオには斗真の良いエッセンスが沢山詰まった役だったと思いますから。(でも実は5年前はまさかこんな話の展開になるなんて思わなかったかもしれないけど。1、2巻まではわりと勧善懲悪的な感じだったと思いますし)斗真だから、旬くんが出てくれたし、斗真と旬くんと引き合わせたら面白い、ということで樹里ちゃんがキャスティングされたし、斗真と旬が出るなら絶対出る、ということで鋼太郎さんが出てくれたし、マブダチムロくん、剛くんも出てくれたし。。今までの色々な積み重ねと色々な人脈から作り上げられてきたウロボロス。本当に良いチームと巡り合えて本当に良かった!ってこれ、最終回の感想に書くべきだったか?ま、いいか、もう一度書こう(笑)

9話は予告の時点から見えてはいましたが、それぞれを思う気持ちのすれ違いが切なくて。

テレビ誌のインタビューで、佐野Pがイクオは竜哉を選ぶのか、美月を選ぶのかが注目のポイント、なんて言われていましたが、やっぱりイクオにとってはどっちも大事で選べないんじゃないかと思うし、決断を下しているところも見たくないなと現時点で思ってしまっている自分がいる。「選べないよ、どっちも大事だもん」って心の声が聞こえます。。欲深いのは悪いことなのか?でもその度量がその優しさがあれば、腹括ってしまえば欲深くてもいいんじゃないの。美月といるときのイクオも、竜哉といるときのイクオもどちらもイクオだ。

でも先に腹を括ってしまったのが竜哉で。イクオが決められないから、先に決めてくれたんだ。その優しさが痛いほど伝わってきて、辛い。イクオの父の事を知り、告発ビデオを見てから、イクオがもう傷つかないように自分が悪役になるなんて、でも幸せになるように一番暗躍しているなんて、どんだけイクオ大事なのかとね。。。
でも竜哉がイクオの事を家族だと思っているように、イクオも竜哉のこと家族だと思ってて、だからこそちょっとぶれても許してくれる、って甘えてる面もあったし、絶対的信頼があるから沢山頼ってきた。そんな竜哉に手を離されて、お前は今日からそっち側の人間だと言われても、はいそうですかとは言えないよね…
「さよならだ、イクオ」と言う竜哉の顔が殊更哀しく慈愛に満ちていて。さっきまで殺気立ってたのに。小栗さん泣かさないでくれ。そこからは反論も出来ずにただ、泣きじゃくるイクオ。子供に返ったようなぐちゃぐちゃで無防備な泣き方で。見た事ない生田さんがそこにいて。完全にイクオが憑依してた。神が降りて、ダウンのフードがぽすっと被さって。…あんな大事なシーンなのに思わず可愛い…て唸ってしまった。ううう。「まじ可哀想、イクオ」旬くんから見てもね。「どんだけたっちゃんのこと好きか、たっちゃんのことしか見てなかったんだよ」斗真・・・たまに爆弾ほりこむよね(笑)

美月は決められないイクオすらも受け止めてくれる優しい存在で。美月を元気づけようと、努めて明るく振る舞って御飯に誘いに来たイクオがまた可愛くてね〜(T_T)「よし、じゃー今から食べにいこ」ここがめっちゃ可愛くて優しくて涙出そうになった。何この子犬感…(T_T)そりゃ元気のなかった美月も笑顔になるわ(T_T)
美月の部屋を訪れたシーンは、7話の時のイクオの部屋とのシーンの対比がすごく気になって。7話では美月に警戒心むき出し、且つ作り笑顔だったのに、9話では無理矢理作った笑顔ではなくて努めて作った笑顔だというのが良くわかる。この間の8話で、イクオはやっぱり美月に対して改めて「この人」と思えたのだと思う。隠し事もほとんどわかってしまったし、、
今まで「ありがとう」と「ごめん」としか伝えられなかった分、何かお返ししたかったのか。7話でお見舞いのオムライスを一緒に食べれなかったのもあり、今回はきちんと2人で御飯を一緒に食べている。イクオと美月は何回か御飯を一緒に食べていて、そのシーンの連続を追うだけでも気持ちが近づいて、離れて、また近づいたという事がこちら側には見て取れる。
美月の告白シーンでは、自分の正義感を曲げてまでイクオを引きとめようとする姿がいじらしかったなぁ。でもイクオはやっぱり「人の道から外れた事もしてきた」から、好きだからこそ美月の気持ちには答えられない、、顔色をなくして一瞬の戸惑いの表情が、イクオの葛藤が痛いほど伝わって来た。。美月は父を殺した小夏先輩をこの手で殺したいと思った、けど生きる場所さえも用意した。状況は違えど、同じ立場のイクオに、美月はどう映ったのだろうか。「これ以上何も見たくないし、何も知りたくない」とまで言った美月が、父の本当の真実を知って涙する姿は本当に美しかった。美月、立ち止まらないで良かったね。樹里ちゃん、流石です…

小夏先輩は犯人だったのはまだしも、アクションがあんなに出来るとは・・!良い驚きでした。しかし、銃をこめかみに突きつけたままペラペラ喋るというのは他の作品でも出てくるけど、あれはすごい違和感がある演出なんだよなぁ。そろそろ辞めてみないか。。那智を演じた綾野くんは髪を切ったら那智じゃなくてすっかり「綾野剛」って感じだった。でも小夏との最後のシーンは那智の哀しみと喜びが現れていて、綾野くんで良かったなぁとしみじみ。10話で何も出てこないというのもなんだか寂しい気もする…。鋼太郎さんはウラバラスでも、ダンディだったなぁ。

9話の終わりの時点で黒幕、ラスボスは解りました。後はそれぞれがどういう決断を下すか…。やっぱりウロボロスはイクオと竜哉の二匹の龍でウロボロスですから、2人が最後わかりあって終わって欲しくて。イクオ美月も大好きなんですけど、2人がわだかまりなく終われますように。