ウロボロス 8話

物語も終盤で完全にクライマックスです、そして今回は日比野監察官の回でした。
今後は美月と関わって行きたいと語り、美月の拉致に取り乱し、そしてラスト・・・。日比野監察官がやった事の全貌はまだ物語の中では判明していませんが、美月への思いは本物の父親のそれでした。それ故に、なんとも哀しいラストに・・・。

今まで日比野監察官はイクオのことを俯瞰して利用して一歩引いた立場で存在していたのに、イクオに対してただ美月を救って欲しいと懇願した姿に、感化されたんだと思うですよね、イクオは。この人が聖を指令する黒幕かもしれない、金時計の自分をまほろばに連れてきた人かもしれない。でもそれを手を握りたかったけど葛藤して確かめなかった。握ってもし本当にこの人が黒幕だったら。。?知るのが怖かった。握りたかった手を振り払って辞めた。「20年前の事を全部話す」と言われて、言いたい事も全て飲み込んだ。このラストの口の動きが、めちゃくちゃ好きだ。言いたくても言えない。なんとも複雑な顔をしているんだよな。良かった。

で、なぜそうしたかというと、それはやっぱり美月を助けたくて、これはもう8話全てのイクオの行動理念がそれにつきる。ばつの悪い顔をしながらたっちゃん電話かけようとしているところで三島課長に話しかけられるシーンがありますが、竜哉に美月の事を言うのはやっぱりイクオの中でも躊躇があるんですよね、それでも相談しようとしていたり。美月がペンダントを調べてたということがわかっても、それよりも美月の身の安全を案じていたし。竜哉とのバーでの決裂でも、「罠かもしれない、それでも助けたい」と。どんだけ助けたいんだよー!!!もー!(急にテンションあがる)
そして今回の王子シーン。正直今回の救出シーンは緊迫感がなくていまいち中途半端な印象が拭えないのですが。。美月と目線あわせて安否を確認したり、勘違いして那智を改めて殴りに行くっていうのはなんとも良かった。イクオ、、可愛いやつ。(笑)

那智も20年の切迫した思いを感じさせつつ絶妙な軽薄感で、なんとも和ませてくれました。シスコンの那智くん、、へっぴり腰、、そして走り方が絶妙にダサい(笑)那智と美月のシーンも良かったんだけど、やっぱり上野樹里ちゃんの透明感のある姿、そして美しい涙によるものが大きいかなーと思っていて。「場合によっては死んだ方がまし」という言葉から、自分の正義感からくる、イクオへの思いが伝わって。。(涙)本当に凛としててまっすぐだ、美月。でも美月に真実を知られた後の「ごめん・・・」という言葉は、イクオのここから先は言わないでくれ、という思いがあるのかなー。。

で、今回やっぱりなんだかんだで1番好きなのが、イクオと竜哉の密会シーン。(31時終わりの一昨日・・)ここにきて二匹の龍が決別したわけですが・・吉田羊さんが思わず「チューしちゃえ♡」と言うほど、二人で風邪ひくくらいの近さで火花が飛んだわけですが・・ここにきてようやく2人が対峙したな、という芝居のバチバチ加減がもうほんとに良かった!まっすぐすぎる竜哉が、イクオの胸ぐら掴んで目を見てきちんと話そうとするわけです。対してイクオはまっすぐすぎる竜哉を受け止めきれず、目をそらしてしまう。時が止まったままの竜哉の狂気的な辛い思いをイクオもわかるだけに何も言えず…でもでもでもわかってもらえないもどかしさで思わず席を立ってしまう。。そして竜哉の切ない横顔(涙)旬くん綺麗だったな〜でもその後ろで斗真が椅子に当たってたなんて・・・ドジっこすぎるでしょ!!!可愛いが過ぎるでしょ!!!(笑)斗真と旬くんがやりあうシーンが見れて本当に感慨深い〜良いシーンすぎた〜涙
あんな別れ方したのに、美月が拉致されてる場所をイクオを教えてくれるたっちゃん。。優しすぎるでしょ。というか、もう予告からしても完全にイクオを切り離して自分一人で何か遂行しようとしているのがかいま見えるので、、たっちゃんーーー!と切なくなる。たっちゃん泣くなよ!そんな竜哉の気持ちを知って知らずか、「僕を選んだのはたまたまだと思う」というイクオ。思いがすれ違いすぎて切なさ倍増!!美月からの告白も気になるけど、、ああ三角関係!(笑)イクオ、、その手を離したらどうなるか、、わかってるんだろうな!(なぜ怒る)

あと好きなシーンが聖副総監との対面のシーン。短いながらもイクオの悲哀が詰まっていて好き。掴めそうで掴めない真実にもがいて、もがいて、ただ前にいる副総監を睨みつける事しか出来ない。20年間費やしてきた苦労、手を汚してきたのに「哀しい20年だな」の一言で片付けられる。怒りのあまり目が寄っていって、旬くんに「すっげー気持ち悪い顔してた」と言われて「気持ち悪い顔ってなんだよ×2回」と斗真は反論していましたが。(笑)ここの顔も、斗真を追いかけてますがあまり見た事ない顔で。怒りのあまりそうなってしまったんだというのがはっきりとわかり、素晴らしかった。

「この世には知らない方がいいことがごまんとある 知らなくても生きていくことは出来る・・・
お前たちは何も見ていない 何も知らない 過去に目を瞑ってこれからを生きるんだ これが最後のチャンスだ」

この聖からの忠告がずっしりと重くて…イクオと竜哉は禁断の果実に手を伸ばしてしまった。手を伸ばしたばかりに、様々な代償を払う事になった。そこまでして欲しい真実だったのだろうか?と今更ながら考えてしまったり。でもそんな過去に目を瞑りながら生きる生き方は2匹の龍は選択出来なかったんだ。あと2回。。ラストに目を焼き付けて行きます(涙)

シリアスになる本編とますます温度差が出来て行くウラバラスですが8話で復活してくれてやっぱり楽しかった!ボンバーマンの衝撃。8話の口ぶりからしても、皆手応えを感じないと言いつつも、前回やらなかった7話もやりたかった的なそぶり見せてましたからね(笑)9話も目出度くやる事が決まったようで、この調子で最終話もやることになりそうな予感。DVDのオーディオコメンタリーと違って、記憶がフレッシュ&前回の反響を受けて、みたいな事が出来るからライブ感があるように感じるんだよな。8話は羊さんが加わって斗真は控えめになり、旬くんに仕事しろとつっこまれてましたが、生田さん自分でも言ってたけど面白トークをする3人を俯瞰で見ながら幸せを噛み締めてたよね(笑)ぴったんこカンカンで皆が集まってきてくれて飲んだだけで泣いてたらしいですからね。(by樹里ちゃん)もうクランクアップやら打ち上げなら大号泣になるんじゃないかと。斗真がやりたくて熱望したドラマを、こんなにも素敵な俳優さんたちで実現出来た、と考えたら感慨深くもなるよね。本当に幸せな事だよな。30歳の節目に、ウロボロスが出来て本当に良かった!